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記事はストーリーで語ろう!竹田圭吾さん著書『コメントする力』を読んで

コメントする力

コメントする力

1月に亡くなられた竹田圭吾さんの著書『コメントする力』を読んでの書評。

竹田さんは亡くなる前はフジテレビの『Mr.サンデー』等でコメンテーターを務めていて、以前は『ニューズウィーク日本版』の編集長もやっていた方。そのような方が普段の生活の中でどのようにコメントするための情報を集めているのかとか、何を心がけてコメントをしているのかが書かれた本。

以下のような立場の方にお勧めの本。

  • たくさんの情報を集めている人
  • 多くの人に対して物事を伝える必要がある人
  • 視野が狭くて困っている人

情報を様々な角度から見る重要性

本の中では以下のような言葉が出てきた。

つねに情報をタテ軸とヨコ軸に置いてみる

どんな情報もズームイン/ズームアウトして観察する

ワンテーマにつき3冊読むのが読書の基本

要するに1つの角度から情報を見て判断するのではなく様々な角度から見ることが大切だということ。

テレビで報じられるニュースがもし1つの角度からしか報じられなかった場合、視聴者がその1つの面にのみ着目してしまう。それは北朝鮮や中国のような報道統制のようなものだ。ある面を報じることを規制することで視聴者は報道内容が正しいと判断してしまい、誤った行動を取ってしまう。マインドコントロールされるようなものだ。

学校でのいじめ問題で考えてみても、親や先生の教育内容という視点だけではなく、生徒に問題は無かったか、友達からの接し方はどうだったのか、暮らしている地域性はどうなのか、宗教は等の様々な面から見ることが大切。こうすることで視聴者の中に様々な意見が生まれ議論が巻き起こり、世の中がよりより方向に向かっていく。

近年は情報にふれる機会が増えているのでこれは重要な考え方だね。

ニュースの価値判断としての新聞

本の中で竹田さんが言われていたのが、インターネットのニュースサイトでは記事の価値判断ができないということ。

新聞の場合だと紙面のレイアウトでどの記事で重要度が判断できる。重要と思われる記事は1面で大きな枠で報じられ、あまり重要では無い記事は2面以降で小さな枠で表示される。

しかし、インターネットのニュースサイトの場合、記事の大きさは同じように揃えられてるものが多く、しかも一定時間が経過すると記事の入れ替えが行われる。そのため、どの記事が重要なのかがよく分からないとのこと。

この観点では僕は考えたことは無かった。

確かに近年は新聞の発行部数も下がり、インターネットのニュースサイトを使う人が増えている。僕としてもネットの方がスマホで簡単に見ることができるので別に新聞って意味ないじゃんと思っていた。なのでネットに流れてくるニュースを見るだけで重要度なんて意識したことが無かった。

政治・経済・社会などの様々なニュースに対してコメントする必要があるコメンテーターとしての観点だ。

流れてくる最新のニュースだけに着目するのではなく、ニュースの重要性という観点に着目することもやってみようと思った。

ストーリーで語る

本の中で『ワシントン・ポスト』紙の社主、フィル・グラハムの話した内容が紹介されていた。

グラハムは世界中にいるニューズウィークの海外特派員をロンドンに集めて、「歴史の最初のドラフト(草案)を毎週届けるという、われわれの仕事をこつこつやっていこう」と述べました。事実をただ伝えるのではなく、歴史のドラマとして誌面に刻むことが『NewsWeek』という雑誌の使命であると強調したのです。

ただ取材した内容を事実として記事に落とし込むだけだとその記事に面白味は出ない。それはストーリーではないからだ。

読者はただ事実を知りたいだけでは無い。事実のまわりにある人々の感情や声、風景、どのような思惑がうごめいているのか。それらも読者は求めているんだ。読者が本やパソコンの前にいながらも現場で起きていることがリアルに体験できる。そんなものがストーリーなんだと思う。

記事の中では『歴史の目撃者』という表現が出ていた。そう、歴史の目撃者になれるような体験こそ読者が求めているのかもしれない。